転職ノウハウ | 15年6月9日

今だから笑って話せるショップスタッフの苦労話

華やかなイメージがあるファッション業界ですが、お仕事である以上、私たちの目に見えないところで大変なこともあるようです。
もちろん辛いことより楽しいことが多いから続けられるわけですが、これからショップスタッフを目指す方のために、アパレル業界で活躍する先輩方からアドバイスをいただきました。
 
接客術を大切に
有名ブランドでアドバイザーとして働くA子さん。百貨店のテナントで働いていたことがあります。アパレルショップの仕事に加え、職場が百貨店ということで色々と気を使うことも多かったようです。

「接客やマナーについては上司や会社からだけでなく、百貨店側からも厳しくチェックされましたね。百貨店には各フロアを巡察している人がいて、ショップの責任者に色々と指導が入るんです。言葉づかいはもちろん、姿勢や表情にも気配りが求められます。私は猫背になりがちだったので、『いつもうつむいているようでお客様の印象が悪い』と指摘されたことがあります。ちょっとしたことがクレームにつながりかねないアパレル業界。接客に厳しいのは当然といえば当然です。
そこで、せっかくだから百貨店流の接客術を身につけようと、インフォメーションや宝飾店で働く人たちをそれとなく観察して勉強するようにしました。

今は別の職場で働いているのですが、その時身につけた、ピンと背筋を伸ばした美しい立ち姿勢やお辞儀のしかた、自然な笑顔、お客様の目をまっすぐ見る習慣、好感を持っていただける話し方などは今でも褒められますよ。」


なるほど。百貨店やブランドイメージを大切にするお店で働く人にはとても参考になる意見ですね。


最初は足がパンパンに!
フロアが広く床がコンクリートだったため、働き始めた当初は毎日足がパンパンに張っていたというS美さん。立ち仕事をラクにするアドバイスをいただきました。

「硬い床の上で立ち仕事をする人は、誰でも最初の1か月は足がパンパンに張るんです。足首も痛くなるしヒザや腰にくる人もいるみたい。だいたい数か月で慣れますが、もし辛いようであれば対策があります。

本当はフラットシューズを履くと楽なのですが、ブランドによってはヒールでないといけないこともあります。そういう場合は半サイズ上の靴を履いて、分厚いフカフカのインソールを2枚重ねにして入れます。靴下も2枚重ねにしたいのですが、靴下が履けない場合は厚手のストッキングの重ね履きや『着圧ストッキング』とか『弾性ストッキング』といわれる足首やふくらはぎをキュッと締めてくれるものがいいかもしれません。締めすぎると足が痛くなるので、医療用のストッキングを履いている人もいますよ」


その他、腰をかがめることが多い人は目立たないタイプのコルセットをあてたり、こっそりヒザにサポーターを巻いたりという人もいたそうです。無理に我慢するより、早めに予防しておいた方が効果的とのことでした。


人見知りしても大丈夫
アパレルの仕事を始める前は、人見知りが激しくて口ベタだったというM代さん。就職してから、この仕事は接客業だったんだと知って愕然としたと笑います。

「もともとは企画希望だったんです。でもうちの会社は全員がまず販売を経験することになっていて、そのまま売り場に定着しちゃいました(笑)。最初はお客様と目を合わせるのも苦手で、よくこの仕事が続いたと思います。今も決しておしゃべりは得意ではないし、接客も口数は非常に少ないです。

でも、私は新人によく言うのですが、アパレルの販売には無口で口ベタなほうがむしろ向いているのだから、無理に性格を変えようとする必要はないと思います。

お客様の様子を少し離れたところからよく観察して『あ、今助けが欲しそうだな』というときだけ近づいてお声がけをするんです。そして自分がしゃべるよりもお客様のお話をよく聞いて、必要なことだけお答えします。自分の意見やアドバイスを口にするのはお客様に求められたときだけ。結果的にその方がよく売れるみたいですよ」


ショップの主役はお客様と服。ショップスタッフはその脇役に徹して、必要なお手伝いをするのが役目。これからアパレルショップで働く人にはとても参考になりそうなお話でした。






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