いよいよ夏本番！夏のコーディネートの必需品の一つ「Tシャツ」。
販売員としてお客様へTシャツをおすすめするとき、あなたはどんな基準でご案内をしていますか？デザインだけではなくさらに1ランク上の深い知識を持って接客ができるようになりたいですよね。
ここでは「Tシャツの種類」や厚みや着心地を表す「オンス」や「番手」など、Tシャツ選びのカギとなる用語をご紹介します。

1、Tシャツの形
Tシャツの形は、首元（ネック）の形で種類が変わります。

・クルーネックTシャツ
シンプルな丸い形で、一番一般的に流通している形と言えます。
元々、船乗り（クルー）が着ていた服に多く使われていたためこの名前が付けられました。首に合わせた緩やかな曲線を描いたラインが特徴です。誰もが1枚は持っている着る人を選ばないアイテムです。

・VネックTシャツ
首元がV字型になっている形のTシャツです。
シャープでスマートな印象を与えます。首元が強調されるので大人っぽさや、顔を小さく首を長く見せる効果があります。

・UネックTシャツ
クルーネックよりも襟ぐりが深く、U字型のような形をしたTシャツ。
首元が開いているため、首が長く見える効果があります。クルーネックよりも大人っぽい印象の強いアイテムです。

・ボートネックTシャツ
クルーネックを横に広げたような形のTシャツです。
上から見たときにその形がボートのように見えるのでボートネックという名前が付きました。鎖骨のラインに沿って横長に緩くカーブのかかったネックラインが特徴です。首元や肩のラインを美しく見せてくれるため、特に女性に人気のデザインです。

・タートルネックTシャツ
ネックラインが大きく立ち上がり、折り返しができる襟型が「タートルネック」です。
襟の部分が亀（タートル）の首をイメージさせることから、タートルネックと呼ばれるようになりました。

・モックネックTシャツ
タートルネックよりも少し短めの首元がモックネックの特徴です。
首部分を折り返したりすることなくそのまま着られるのがタートルネックとの違いです。

・ヘンリーネックTシャツ
クルーネックの形の首元にいくつかボタンがついたタイプのTシャツです。
襟がないポロシャツのようなイメージです。ワークやミリタリーの要素が強く、カジュアルでメンズライクな印象を与えます。

2、オンス
「オンス（oz）」はTシャツの厚さを示す際に使われる単位です。
元々ヤード・ポンド法で「重量」を表わす単位であり、日本ではなじみが薄いですが、Tシャツがアメリカで普及したことから現在もTシャツの厚さはオンスを使用するのが慣例になっています。

Tシャツの場合の1オンスは、1ヤード四方が約28.35gの重量に相当します。
生地が重い=数字が大きいほど厚手の生地であり、生地が軽い=数字が小さいほど薄い生地ことを表します。

・4～5オンス
薄く肌触りが良く軽快な着心地で、夏場に着用することが多い厚みです。ただし生地は薄く透けてしまうので、Ｔシャツをメインに着こなす際は注意が必要です。

・6～8オンス
肉厚で耐久性があり、実用的な厚みです。型崩れしにくく上質な印象を与えます。白いＴシャツでも透けることがほとんどなくTシャツ1枚をメインとする時も安心して着用できます。

・9～13オンス
スウェットやトレーナーに使われる肉厚な生地です。

なお、ショップによって生地の厚みを「ヘビーウェイト」、「ライトウェイト」と表現することがありますが、明確な基準があるわけではなくそのショップが独自で設定していることがほとんどです。正確な厚みを知りたければ、オンス表示を確認しましょう。


3、番手
着心地の良さを求めるなら、オンスとともにチェックしたいのが糸の太さを表す「番手」です。

番手は1ポンド（453g）当たりの重さが840ヤード（0.914ｍ）の何倍になるかで決まっています。最も太い糸の1番手から始まり、細くなるほど数値が増えます（＝同じ重量で長さが長くなります）。つまり番手が大きくなるほど細い糸で織られたハイゲージの編地になるので、風合いのしなやかな生地が出来上がります。

また、Tシャツの生地に使用する糸には1本の糸を使った「単糸」と、2本の糸をより合わせ1本にした「双糸」があります。双糸は2本の糸をより合わせているため丈夫で柔らかく、肌ざわりが良いのが特徴です。番手が大きくても双糸であれば、目が詰まっていて柔らかく、厚みのあるＴシャツになります。


4、オンスの調べ方
タグにオンス表示がある場合はもちろん、表示のない場合にもざっくりと把握することができます。
それはＴシャツを4回折りたたんだ時の厚みを計る方法です。

まず、Tシャツを縦に畳みます。次に袖と袖を合わせるように横へ畳みます。
それを半分に畳み、さらに畳んで正方形にしたら、一番生地が厚い部分の長さを測ります。

厚さが3cm以内なら約3.5～4.9オンス、3～3.5cmなら約5～6.9オンス、3.5cm以上なら7オンス以上です。
Ｔシャツの素材や番手、劣化状況によりこれらの数値に誤差が出ますがおおよそのオンスを把握できます。

5、まとめ
夏のコーディネートに欠かせないTシャツの形やオンス、番手について解説しました。Tシャツの形によってそれぞれ異なる印象を与えます。オンスはTシャツの厚みを示し、気候や希望のスタイルによって選択が必要です。番手は糸の太さを表し、大きくなるほど糸が細くなりしなやかな風合いの生地になることがわかりました。
今年の夏はこれらの情報を参照して、お客様のそしてあなたの最高の1枚になるTシャツを選んでくださいね！

---

● TWCはファッション業界の求人・情報サイト
国内外のアパレルブランドやセレクトショップの求人を掲載。その他、転職に役立つコンテンツが揃っています。

● TWCスカウト
あなたのご経歴や希望を元に、アパレル企業からあなたにオファーメールが届きます。